本庄鈴 ── 2018年の新緑、僕たちの魂の最深部を鳴らし続けた、高潔なる「鈴」の響き
2018年。世界が目まぐるしい速度で新しい情報の海へと沈み込み、刹那的な刺激ばかりが消費されていったあの瑞々しい初夏。ビデオパッケージが並ぶ棚のなかで、まるで周囲のすべてのノイズをかき消すような、どこまでも清らかな「一音」を響かせて現れた一人の女性がいました。本庄鈴。その凛とした名前が告げられた瞬間、私の胸には、雨上がりの竹林に差し込む鋭い光や、張り詰めた冬の朝の空気のような、不思議なほど切なく高貴な感情が沸き起こりました。