高橋めぐみ ── 1987年、陰影と純真のはざまで僕たちの魂を震わせた、創世期の痛切なる美の記憶
1987年。日本の社会全体がバブル経済という未曾有の熱狂へと本格的に突き進み、街も人々もどこか浮足立ったまばゆい光に包まれていたあの特別な年。アダルトビデオという新たなカルチャーが、まだ誰も見たことのない熱気を孕みながら、独自の表現領域を急速に広げていたその激動の季節に、ビデオショップの棚の一角から、一際妖艶で、それでいて胸が締め付けられるほどに切ない光を放ち、私たちの前に現れた一人の女性のことを、私は今でも深い郷愁とともに思い出します。高橋めぐみ。そのどこか無垢で、それでいて一度耳にしたら胸の奥の最も深い場所を揺さぶって離さない美しい響きをそっとなぞるたび、私の胸には、時代の創世期にあった瑞々しい孤独や、あの頃の僕たちが抱えていた熱い憧憬の記憶が鮮烈に蘇ります。