神宮寺ナオという女優を初めて見たとき、彼女の眼差しに強く惹きつけられました。それは単に美しいとか色っぽいという言葉だけでは表せない、深い決意と誠実さの混ざった視線でした。映像を通してこちらを真っ直ぐに見つめ返すその目が、どれほど多くの人の心を動かしてきたのだろうと思います。
彼女には、強さと柔らかさが共存しています。しなやかな身体の動きや、相手との距離の取り方はとても丁寧で、どんなシーンでも真面目に向き合っているのが伝わります。一方で、時折ふとした拍子にこぼれる素の笑顔は驚くほど可愛らしくて、そのギャップに何度も胸を打たれました。
作品の中での神宮寺ナオは、与えられた役割にきちんと応えようとする責任感を感じさせます。それと同時に、彼女自身の心の輪郭までもが浮かび上がるようで、単なる演技を超えて、ひとりの人間としての温度が伝わってくるのです。だからこそ、見ているこちらも自然に感情を重ねてしまうのだと思います。
私が一番好きな彼女の魅力は、安心感です。決して押しつけがましくなく、それでいて芯が通っている。映像の向こうで彼女が微笑むだけで、なぜか「大丈夫」と言ってもらえたような気がします。疲れたとき、寂しいとき、神宮寺ナオの作品に触れると心が静かに落ち着いていくのを感じるのです。