千石もなか ── 頬張った瞬間に溢れ出す、甘くて元気な愛の餡(あん)
名前を聞いただけで、なんだか甘くて、懐かしい気持ちになる。 「千石もなか」。 その古風で可愛らしい響きとは裏腹に、彼女が僕たちの前に現れたとき、そのエネルギーは、口の中で弾ける炭酸菓子のように、刺激的で、とびきりハッピーなものだった。
2022年7月。 「地下アイドルからセクシーアイドルへ転身!」という、心躍るキャッチコピーと共に、「kawaii*」という、まさに彼女のためにあるようなレーベルからデビューした彼女。 158cmの身体に詰め込まれたのは、単なる若さだけではない。元アイドルとしてステージで培ってきた、観客を楽しませようとする「サービス精神」と、隠しきれない「お茶目な小悪魔性」だった。
彼女の最大の魅力。それは、一度見たら忘れられない「タヌキ顔」の愛くるしさと、予測不能な「ハイテンション」なキャラクターにある。
2002年生まれ──。 画面の中の彼女は、とにかくよく動く。よく笑う。 その笑顔は、作られたアイドルのスマイルというよりは、イタズラが成功した時の子供のような、無邪気で、少しだけ危険な匂いがする。 「変なこと、いっぱいできそう」という理由でこの世界に飛び込んだというエピソードが示す通り、彼女の好奇心は底なしだ。 NGなし(!?)とも思えるほどの体当たりな演技、そして、どんな状況でも楽しんでしまおうとするポジティブなバイタリティ。 彼女を見ていると、僕たちは「深刻ぶって生きるのが馬鹿らしいな」とさえ思えてくる。彼女の明るさは、僕たちの悩みなんて一瞬で吹き飛ばしてしまう、最強の武器なのだ。
そして、忘れてはいけないのが、その名前の通りの「甘さ」だ。 元気いっぱいに振る舞っていたかと思えば、ふとした瞬間に見せる、とろけるような甘い表情。 外側はパリッと香ばしい皮(元気なキャラ)で包まれているけれど、ひとたび中身に触れれば、そこには濃厚で、どこまでも甘い餡(あん)が詰まっている。 そのギャップに、僕たちは何度でも飽きずに手を伸ばしてしまう。
アイドルとして、女優として、そして時には監督として。 彼女は、枠にとらわれることなく、自由に表現の世界を飛び回る。 「千石もなか」という存在は、一つのジャンルには収まりきらない、おもちゃ箱のような驚きに満ちている。
彼女は、僕たちの日常における、最高のおやつだ。 疲れた時、元気が出ない時、彼女を一口頬張れば(作品を見れば)、途端に脳内に糖分が行き渡り、幸せな気分になれる。 そんな甘くて、楽しくて、愛おしい存在に、僕たちはこれからも、ずっと夢中になり続けるのだろう。

